上越・米子沢

2013年10月12日(土)~13日(日)

パーティー:Oさん夫妻

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所属の山の会のベテランOご夫妻のお誘いに随分と久し振りに応えることが出来ました。それも、上越の名渓の呼び声も高い米子沢(こめごさわ)を遡って、日本百名山・巻機山(まきはたやま)に登ろうと言うのです。

土日月の3連休、日曜日の午前中まで雨が残る、との予報にかなり気を揉みましたが、まことにラッキーなことに、夜中降り続いた雨が明け方に止みました。登山口では、いきなり「米子沢、遭難事故多発中」の看板がお出迎えです。容易な部類の沢だそうですが、本格的な沢登りは久しぶりなこともあって、内心、緊張を覚えます。

林道を少し歩いて入渓、足慣らしよろしくゴーロ歩きの後、小手調べよろしく、滝をいくつか乗り越えると大滝です。左樹林中の巻き道は明瞭ですが、脇が切れ落ちているので、滑らないよう慎重に足を運び、落ち口すぐ上に出ます。その後、息つく間もなく滝が連続、その殆どを攀じ登ってゆきます。全般に容易な岩登りですが、本格的なロープ確保は終始無かったものの、何箇所か、Oさんに、シュリンゲ(短い細引き)を用いて、ワンポイントで助けていただかねばなりませんでした。また、容易とはいっても、10m前後の高さがあるので、ミスしないよう要注意です。なまじっか、登れる、あるいは、登れそう、だから、事故が多いのかも知れません。

ところで、途中、ヘリコプターが山頂まで上っていったかと思うと、下流に戻り、低空飛行しながら、沢沿いに頭上を通過して行きました。後で判ったことですが、木曜日に米子沢に単独入渓した中高年登山者が行方不明となり、息子さんから捜索願いが出ていたのでした。これには余談があって、俳優の息子さんが、自身のブログで、捜索費用のカンパを募ったところ、捜索状況を安易に公表しないよう当局より注意を受けたとのことです。でも、息子さんの心情は痛いほどわかります。

さて、中流部の見どころに、ゴルジュ帯(両岸絶壁の渓流)があります。一見、大高巻き必須に見えますが、谷芯近くを通過する「絶妙なルート」があり、これぞ「天の配剤」という感じです。

上流部の見どころは、長大な大ナメ滝(緩やかで滑らかな岩盤の滝)です。なんとも癒される風景ですが、所々水アカでヌメっていて、気を抜けば、ツルッとなる怖い滑り台です。

大ナメが終わると、いくつかの滝を経て、やがて小川となり、沢登りにつきものの鬱陶しい藪漕ぎが全く無しに、避難小屋に到着です。さすが、百名山だけあって、大勢の登山者でにぎわっています。

ひどく寒いので、中で一休みの後、巻機山山頂へ。紅葉がきれいですが、ガスっているのが残念です。下山は、思いの他、長く感じましたが、紅葉の眺めが疲れを和らげてくれました。



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