奥美濃・粕川右俣左支流~右俣下降

2010年6月5日夜~6日

メンバー:単独

 昔、射能山の粕川で沢登りしたとき、右俣の源流で大きな水晶を拾いました。

 後日、夢よもう一度と、登山道経由で、山頂から源流に下ってみましたが、カケラも見つかりませんでした。昨年、再訪したとき、下降ルートに選んだ中俣の源流に大きな石英の塊が落ちていました。水晶といい、石英といい、時空の割れ目から忽然とそこにこぼれ落ちたという感じでまことに不思議な感じがしました。

 ところで、中右俣を分ける尾根上に鉱山があったという情報を入手しました。水晶の発生源はそこかも知れません。その尾根に発する支流を遡ってみることにしました。



 中右俣に較べると遡行価値はないかも知れませんが、各種の滝が揃っていてきれいな谷です。詰め上げてくだんの尾根に出ると堀跡らしき窪みと共にかすかな踏み跡がありました。辿ると中俣支流の方へ向かっておりまもなく潅木や根曲がり竹の薮に突入しました。行こか戻ろかと迷っているうちに元来た通りに戻る自信がなくなってしまいました。ならばと、頑張って漕いでゆくと山頂直下のブナ林に出ました。




 右俣をロープにぶらさがるなどしながら下り、踏み跡を辿って林道終点に戻りました。いったい、くだんの廃鉱はどこにあるのでしょうね。

 ところで、本山行には、後日談があります。

 7月になって、源流にて熟年男性の遭難遺体が発見されたというニュースがありました。6月上旬に日帰りの予定で入山したまま消息を絶っていたということです。その月日を聞いて驚きました。本山行の2~3日前だったからです。
ということは、その日、近くの別の支流にその方が横たわっておられた、ことになります。 しかし、往路、入渓点までの林道上には、他の車は見かけませんでした。バス停ははるか下流にあり、徒歩での入山は非現実的ですから、奥伊吹スキー場から入山されたのでしょう。
 それにしても、整備された登山道を踏み迷ってなぜ源流に?自分のように「何か」 を求めて?謎です。


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