北海道知床・コタキ川~知床岳

2001年8月15日~17日

パーティー:L私、丸尾さん、中野さん

<はじめに>

 北海道登山も7回目になる。いつも家内と2人だけだったが、今回は仕事の都合で休めず不参加。知床岳周辺は、ひぐまニアミス例が多いので、身代わり、いや同行者を募ったところ、さいわい確率1/3?となり心強く出発。

<8月12日>

 天人峡手前の無料駐車場に車を止める。林道は、入口付近が崩れて無く、代わりの橋から入るが、草ぼうぼうの状態。水量はやや多いようだが、何度も渡渉を繰り返し進む。カウン沢出合手前で若者3人がキャンプしている。小さなオショロコマを焼いてうれしそうだ。  カウン沢出合の対岸によいテント場があった。夫婦者があとから到着。オショロコマが、型は小さいが面白いように釣れる。いちいち串焼きにするのも面倒なので、濡らしたふきの葉で包んで焚き火に放り込む。

<8月13日>

 ナメと美滝の饗宴をじっくり味わいながら行く。北海道登山初体験のメンバーのためにプランしたのだが、私にとっては3度目ではあるが、感激を新たにできた。源流ではお花畑が迎えてくれる。稜線にザックデポして、トムラウシをピストン。直下でナキウサギを見る。大雪で最も奥深く美しいと言われる沼の原・五色ヶ原、そして石狩岳が昔と変わらぬ姿で迎えてくれた。雪田を下ってヒサゴ沼へ。避難小屋は満員だったが、水は、湖岸の雪田から採れるし、素晴らしいロケーションの幕営地だ。キタキツネが出没、タビを入れたポリ袋を持ち去られるが取り返す。

<8月14日>

 やけに寒いと思ったら、テントに霜が降り、水たまりには氷が張っていた。お花畑、雪田のプロムナードを登りつめ、化雲岳より大雪・十勝・石狩の大展望を満喫する。大雪・旭岳を右手に快適な稜線漫歩だが、じりじりと照り付けられ暑くなる。途中の湿原のお花畑は一見の価値があった。滝見台より羽衣の滝の全容が見える。下からでは一部しか見えてなかったことがよくわかる。  天人閣ホテルの、温泉+バイキング計1500円で疲労解消し、一路知床ウトロへ。グルメしたかったがメンバーの意見に押され、コンビニ弁当を買って、知床自然センターで車中泊。

8月15日

 シャトルバスに乗り換えて終点知床大橋へ。道中、えぞ鹿を見る。殆どの客はカムイワッカ湯滝で下車。知床大橋のゲートをくぐり、木蔭の多い林道を辿るとやがて海辺に降り、

ルシャ川の河口で休む。このあたりに目立つ立て看板!!

 岬方向からおばさんがナンバープレートのないランドクルーザでやってくる。三脚やら、窓枠に台座やら、目立ったので、TV関係者かひぐま研究者かとおもわれる。ひぐま出没状況を尋ねると、海岸を指差して、「そこにいますよ・・・、***という個体かしら・・・。」  100mも離れていないところに、な、なんと、でかい”ひぐま”が小熊2匹を連れ、じゃぶじゃぶと河口をうろついている!川にはまったと見えた次の瞬間、カラフトマスをくわえていた!

 はらはらしながら写真をとったが、平和そのものの姿に癒されるような気がした(休み明けのTV番組でルシャ川コタキ川河口付近は世界一ひぐま高密度地帯であることを知る)。  満ち足りた気持ちでコタキ川へ。最初のゴルジュでオショロコマがうようよいたので、先行の理科大パーティーの通過待ちがてらに、あっというまに4匹釣る。ところがテント場ではさっぱり。最近かなり入渓者があったようだ。

<8月16日>

 小規模なゴルジュに、こじんまりと美しい小滝・釜が点在する。巻き道も比較的はっきりついていて苦労がない。

奥二俣の20m美滝を左から巻くとなめがしばらく続く。

 背後には硫黄山が、国後島ももちろん間近に。大きそうな沢形を辿りながら進むが徐々にやぶがわずらわしくなる。20m涸滝を直登した後、徐々にハイマツこぎとなり、暑さも加わってへろへろになってやっと稜線の踏跡に飛び出す。

 はるばるやってきました知床岳!、岬先端へと連なる緑の峰々、硫黄山の右はオホーツク、左は太平洋、返せ国後島!赤テープに導かれ、やせ尾根、小さな沼、やせ尾根を経て、ハイマツとたわむれ、くたびれてポロモイ台地の知床沼へ。チャパツのひぐま、いや千葉大パーティーの若者たちが幕営していた。岬を目指したが、故障者のためナントカヌプリより退却とのこと。残念ながらお花畑は終わっていたが、あまりにも快適そうなので、ここまでとする。

沼の水で身体をぬぐってさっぱりしてのんびりする。

<8月17日>

 小雨の中、ハイマツを分けながら下降点へ。学生パーティーが登ってくる。ボロボロのやせ尾根を、固定ロープにすがり慎重にくだると、やがて神秘的な池(堰止め湖?)に出る。踏み跡、赤テープを辿るが度々見失う。ウナキベツ川だと思った流れが神秘的な池で終わってたり、最後は、急ながけ状を固定ロープにすがるといきなり河口。やったぞ半島横断だ。 岬方向には番屋が点々と。いつか岬まで歩こう。ゴロタ石の海岸を、潮風に吹かれ、のんびり相泊へ。鹿の骨が目立つ。波にさらわれたのか、断崖から足を踏み外したのか。大勢のカモメが迎えてくれた。

   熊肉ラーメンが食べたかったが、バス時刻が気になりタクシーで羅臼へ。昼飯は海鮮どんぶり。羅臼ウトロ間のバス乗客は我々だけ、知床自然センターより、羅臼にとって返す。道中、またも、えぞ鹿を見る。無料露天風呂・熊の湯でさっぱりし、さてうまい寿司でもと思ったが、メンバーの誘いにのり、道の駅の安っぽい実演販売に付き合うと満腹になってしまった。熊の湯手前のパーキングにて車中泊。

<8月18日>

 快適北海ロードをがんがんドライブ。途中、メンバーの希望で釧路湿原の細岡展望台に立ち寄り、帯広でアイスクリームを食べ、夕張でメロンを積み込み、小樽へ。待望の寿司を食って、町をぶらついてから、オスパーで入浴し、港西隣の公園でテント・車中泊。

<8月19日>

船内にて、台風による到着大幅遅れのアナウンスあり。

<8月20日>

さいわい1時間も早く、舞鶴へ。強風吹き荒れる神戸へ。

<コースタイム>

8月10日

神戸西IC-山陽道―中国道―舞鶴道-舞鶴西IC―舞鶴港23:30―(ライラック号)―

8月12日

小樽4:55ー(高速160km)ー旭川-7:50天人峡8:35~9:05ポンクワウンナイ出合~11:15(700m)~14:05(800m)~15:10カウン沢出合

8月13日

5:40~6:15最初の滝~6:55イチョウヶ原支流出合~8:15二俣~10:55稜線(ザックデポ)~12:15トムラウシ~2:05稜線(ザックデポ)~ヒサゴ沼

8月14日

6:00~7:05化雲岳~11:25滝見台~12:15天人峡ー旭川ー層雲峡―留辺蕊―美幌―斜里―ウトロ(知床自然センター)

8月15日

7:00ー(シャトルバス)ー知床大橋7:55~9:35ウブシノッタ川~10:20ポンプタ川~11:00ポンベツ川~11:20ルシャ川~コタキ川河口~13:40(150m)~14:40二俣(200m)~15:05右岸キャンプ地(260m)

8月16日

5:20~7:00二俣(520m)~8:00奥二俣20m美滝(700m)~11:15稜線~11:30知床岳~稜線12:20~15:00頃知床沼

8月17日

5:05~6:55堰止湖~8:45ウナキベツ川河口~10:35相泊ー(タクシー)ー羅臼ー(阿寒バス)ーウトロ(知床自然センター)ー羅臼

8月18日

―標津ー釧路湿原ー浦幌―帯広―日勝峠―夕張ー(高速110km)ー小樽港西隣公園

8月19日

小樽ー(ニューアカシア号)―

8月20日

―舞鶴

<備考>

やはり土曜新潟発がいい
フェリー内は物価高い、夕食待ち時間大なので、食糧持ちこみが良い
熱湯が使えるのでカップ麺持ち込みが良い
小樽港そばにめし屋・コンビニ・風呂あり
小樽港西隣公園は車中泊・テント泊OK
帰路は搭乗手続き不要

<費用>

高速代¥13350(ワリカン)
走行1470km(ガソリン代はワリカン)
フェリー車代(往路)¥19010(ワリカン)
フェリー2等寝台(往路)¥9220
フェリー復路は1割引
約¥40000/1人


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